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沖ノ原遺跡出土品(平成7年新潟県指定文化財考古資料)
今井城跡(平成25年新潟県指定史跡)
神山遺跡出土品(平成30年新潟県指定文化財考古資料)
県指定文化財一覧
町内にある県指定文化財3件の中3件を紹介します。
慶応義塾大学文学部考古学研究室の江坂輝弥教授による昭和47.48年の遺跡範囲確認調査で多量の考古資料が出土しました。 |
今井城跡は、信濃川に張り出す高位段丘先端部に造営された中世の山城です。東は信濃川の支流である大門川による約150mの渓谷をなし、西は小屋番沢の断崖に挟まれた天然の要害です。主郭と外郭を結ぶ橋脚台や防備上の施設である桝形、幅広い空掘と土塁など、貴重な遺構群が明瞭に残存しています。『中魚沼郡誌』によれば寿永年間(1182~1185年)の頃に今井兼平を配していたようです。南東側には防備施設である土塁が構築されていない事実から、南北朝期は志久見(現長野県下水内郡栄村)にいた市河氏の勢力下にあったと考えられています。上杉氏の時代には信越防備の最前線基地として金子次郎右衛門が治めていましたが、慶長3(1598)年の上杉景勝の会津移封の後に廃城しました。 |
神山遺跡は、約23,000年前にあたる後期旧石器時代の活動痕跡で、当時の人々は特定のイエを持たず、狩猟・採集・内水面漁撈を生業としながら、この広大な津南段丘を遊動的に暮らしていました。調査は昭和33年と平成6年の2回に亘り行われ、両調査併せて495点もの石器類が出土しました。その中には、狩猟道具であるナイフ形石器(槍先)や骨・木・皮などの加工具である彫刻刀型石器(彫器)、それらの素材となる石刃、石刃を作出するための石核などが含まれています。中でも、出土した彫刻刀形石器(彫器)は特徴的で、一つの標式となり、「神山型彫器」と呼ばれています。石刃と石核が多く出土することが、本遺跡の特徴です。 |
指定番号 | 種別 | 名称 | 指定年月日 | 所在地 | 管理者 | 備考 |
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2 | 考古資料 | 沖ノ原遺跡出土品 | 平成7年3月23日 | 町歴史民俗資料館 | 町教育委員会 | 縄文中期 1,064点 |
3 | 史跡 | 今井城 | 平成25年3月26日 | 大井平 | 大井平地区 | |
4 | 考古資料 | 神山遺跡出土品 | 平成30年3月23日 | 農と縄文の体験実習館 | 町教育委員会 | 旧石器 |